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◎慣習よ サヨウナラ(町の予算事務を早める)



  市町村の予算は、国の動向や道の方針を考慮しながら、12月上旬までに各課から要求書を提出してもらい、内容を聞き取り、1月末に町長査定をして2月中旬までに案を決めるというのが通常です。
  短期間に事務が集中するため、各担当課では休日を返上、更には夜遅くまで作業をすることが、当たり前になっています。このため、時間外手当は相当な金額になります。
  予算は、経費節減を考えて要求することをお願いしているのに、「予算要求書を作るための時間外勤務」、こんなムダなことはないと思ってしまいます。
  更に重なるもので、一生懸命職員が働いても、期限までに要求書が作成されず、従って集計ができず、そして査定もできないというのが実態です。このため、節減を指導する財政担当課にもこのしわよせがきて、夜を徹しての作業が当たり前となる訳です。
  一昔前、道庁前の自治会館に宿泊し、夜更けの外を見ると、道庁前の道路はビックリするほどのタクシーで溢れている光景をよく目にしました。公共交通機関が終了するので、残業の道職員を当て込んでのものでした。道庁は、どう改革したのか知る由はありませんが、この頃はこの光景を見ることはありません。
  言い訳の「国や道庁の方針」が決まらない(見えない)から作れないということについては、知り得た段階の査定で反映されれば、支障とはなりません。
  私は、平成13年度予算編成にあたり、作業を2ケ月早める指示をしました。役場の予算は大きく分けると二つになります。家庭を例にしますと、食料・電気・水道・治療代・家賃…など、生活するうえで必要なもの、これを経常的経費と言います。もう一つは、新しい車を買ったり、家を新築したり、パソコンの購入…など、その年にだけ出費をするもの、これを臨時的経費と言います。
  この経常的経費は、分かりきっているものばかりです。これを従来の11月末〆切から9月末に早めました。早い時期から仕事の合間を見て作ってくださいということです。 臨時的なものについては、分かり次第その都度早め早めに単品で協議をしてくださいということにしました。

  結果として・・・
   ・職員の時間外手当が大きく減少した。
   ・職員が提出した安心感から、正月をゆったり過ごせたと思います。
   ・理事者も、仕事の合間を見ながらゆっくり目を通すことができました。
        ・・・など、数多くの効果が感じられます。

  心配だった「職員の予算作成に対する前例・慣習を捨て切れるか」は、予算書が完成した時点で、良いほうに理解していただいたように感じます。
  平成14年度は、更に1ケ月早める予定です。慣れてきたので大丈夫でしょう!?



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