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■「心安らぐ味」に汗を流す・女性そば打ち師

  函館市のそば処、根埼やたら家・店主岩崎康平さんの跡取は、次女の悦子さんです。娘さんがそば屋さんを受け継ぐなんて珍しいですね。

跡取めざしての修行は、平成7年に始まった。神奈川県松田町・手打ちそば「星月」に弟子入り。修行中の日課は、10キログラムの粉を5回に分けて打ち、これを1ケ月続けるのだという。

親方「師匠」からは、「いくら遊んでもよい」「夜いくら遅く帰ってきてもよい」但し、「次の日はきちんと仕事をすること」という条件つきだぞ、と言われました。門限なしにニッコリ。

しかし10キログラムのそばを打てば、遊ぶどころか深い眠りにつくのがオチだということがわかり、修行とは、苦労を重ねることだということを学んだという。

跡取の悦子さんは、お父さんに似てとても謙虚なんです。そして、「修行の辛さは当たり前」と言い切る信念は確かなものであり、これが周りの拍手を受ける要因なのです。  

  大野そば愛好会では、悦子さんの応援をずいぶん受けています。旭川市近郊の幌加内町での全国そば祭りや北海道そば祭りに出店の時は、お店を休み応援にかけつけてくれました。大野近郊の方からお願いされた、そば打ち講習会にも、快くオブザーバーで参加するなどボランティア精神も旺盛です。  

  
職人さんは、ともすれば技術だけに目標を定め真剣になり、幅広い人脈をつくりにくくしている感があります。この殻を打ち破って活動する悦子さんに、私たちは期待をしています。
本人の目指す「心安らぐ味」、お客さんからの答えでハネ返ってくる毎日であることを祈りたい。  

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