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◎「退」 は・大事にあつかうべし(教訓)「2003・4・21」



  大野町議会議長 野田正気(のだ・まさとき)さんが、4月30日をもって・36年間の議員生活を終えます。この間、議長の要職を15年余、渡島議長会長など大任も果たしています。「ピークの時に引退したい」 普段口にしていることを実行する姿は、陽気に映ります。

  さまざまな役職の進退を決める判断・タイミングは、自己判断とは申せ・難しいことのようですね。
志ネットワーク代表の上甲晃さんが、自分の経験談をディリーメッセージに載せたので紹介します。
 

   タイトル 「出所進退」

  ある地位に就任して欲しいと、人にお願いすることは簡単だ。「私はその器ではない」 と固辞されることもあるが、熱意さえあれば、引き受けてもらえる。しかも、その地位が少しでも社会的魅力があると、引き受けていただきやすい。それに対して、お願いして就任していただいた地位から退いてもらうのはなかなか難しい。「どうか、その地位から退いていただけませんか」とは簡単に言い出せたものではない。

  かって松下政経塾に勤務していた当時、役員さん方が随分高齢化してきたので、若返りを図ろうとした。一人一人を訪問して、「役員を降りてください」 と頼みに行くのだが、これほど難しいことはなかった。私よりはるかに人生の先輩であり、社会的にも知名度の高い人ばかりである。ある人は、「降りろと言われれば降りるが、どうして君に言われなければならないのだ」 と切り返されて、思わず返す言葉を失ったこともある。

  私はそれがわかるだけに、自分が就任している地位役職については、潮時を見計らって、こちらから辞退してあげたほうが良いと思っている。非営利団体である国際エンゼル協会の理事職を拝命して4年程になる。私に理事就任を依頼されたのは、同協会の事務局長さんである。その事務局長さんが昨年末をもって定年で退職された。

  定年退職されると聞いて、これは潮時、止め時であると、私は退任を決意した。前任の事務局長さんが引っ張ってきた人がいつまでも役員として居座っていたら、新しい事務局長はやりにくいはずだ。新しい事務局長は、自分が一番信頼できる人を新しく選べばよい。「仕事が大変に忙しいので、役員を降ろさせていただきたい」 と申し出た。協会の幹部はすぐ認めてくれた。

  「最後の役員会には出られますか?」 と事務局長から聞いてこられた。もし忙しいようであれば欠席でも構わない口ぶりであった。しかし、出所進退は、「退」 が一番肝心だ。私はあえて出席して、「皆様にきちんとご挨拶させていただきたい」 とお願いした。「退」 をきれいにすることにより、「縁」 は続くのだ。「止めたのだから、今さらいいだろう」 と考えると、何となく尻きれトンボの感がする。

  「退」 に際して余分なことを言うと、人間の値打ちを下げる。「わがままを聞き届けていただきありがとうございました。これからもよろしくお願いします」。まことに簡単なようでいて、なかなかエネルギーのいることなのである。昨日の児島元裁判長は言った。「結婚するときに必要なエネルギーよりも、離婚する時のほうがはるかにエネルギーが必要だ」。


  野田議長さんも退任するにあたり、「退」 が一番肝心の手本を私たちに示してくれた。長い間お世話になった、東京・札幌・道南の各町村・関係官庁に、ゆっくり時間をかけて「お礼の挨拶まわり」 をしました。これは、引き続き大野町が沢山の人々から・応援とご教示を得るためのことでもあります。

  どんな 「退」 にしろ、「きちんとすべし」 ということでしょう。私も、肝に銘じなければと思います。
   

 

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