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◎「樹木の香りが健康作用」 森の話 12



  緑豊かな森の中に入ると遠くがきれいに見渡せます。空気が澄みきっているからでしょう。森の中は少々の風が吹いても、樹木が風をさえぎりさわやかです。そのため樹木の香りがプーンと漂います。

  観光地のお土産、ヒバの木で作った製品よくみかけます。カビやダニに対する抗菌性があり、繁殖を防ぐ効果があるからだという。また、ヒバを材料として家を建てると、蚊が寄りつかないとも。

  樹木が発する香り物質を、総称して「テルペン」と呼ぶのだそうです・テルペンは触れられると放出される。樹木は、害虫から身をまもるためにテルペンを出すという。またダニの活動を抑える効果もあるという。

  テルペンは、樹木が木材となっても発散する。そして人体に、「血圧を低下させる」「リラックスさせる」などの作用をする。放出されるテルペンの量は、樹種によって異なり、広葉樹より針葉樹に含量が多いという。効果を得ようとするなら、トドマツやカラマツ林がよさそう。

  アメリカ・ウィスコンシン大学の研究グループは、植物のテルペンから人間のガン細胞成長抑制の有機化合物抽出に成功したという。今後の開発に期待が寄せられている。

 
  農学博士・元北海道水産林務部長の梶本孝博さんは講話で、北海道大学の医学部の先生は、「森林の中を歩くと血糖値が下がります。従って糖尿病に非常に良い」と言っています。「水中で一生懸命歩く、あるいは自転車こぎで運動して血糖値を下げる、など方法はいろいろある。しかし、このような運動よりも、森の中を30分歩く方が何倍も血糖値が下がります」。

  森の中に入り、木肌にさわり心を落ち着けると、森の豊かさを感じることができ、さらには健康増進にもなります。テルペンは樹林の中で深呼吸すると、肺から全身に吸収されるという。健康増進と維持のために、森を歩くことをお勧めします。

  
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