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◎「ブナの木植林は・子孫へのプレゼント」 森の話 10



  私は、世界自然遺産・白神山地のブナ林が好きです。遺産指定近くのブナ林には、何回となく足を運んでいる。幾世年の風雪に耐えながら成長するブナ林は、「森の母」と呼ばれたり、「緑のダム」とも呼ばれます。ブナの木は、環境循環社会の大切な役割を果たしています。

  枯葉の敷き詰まったブナ林の中を歩くと、ふわふわのジユータンの上のような感じで、足に負担がかかりません。書物によれば、一本の大木の落とす枯葉は、20万枚とも40万枚とも言われています。

枯葉の上を歩くと、「サクッ・サクッ・サクッ ・・・・ 」と小気味良い音がします。その葉を、ミミズやワラジ虫・ダニ・ハサミ虫などがかみ砕き、食べたものはフンとなって排出される。その枯葉の表面を取り除くと、水を含み黒ずんだ葉が重なり合っています。それをまた微生物などが分解して腐植土をつくるという。

更に、この土の有機物質が、雨で流されて川を下り、海のプランクトンの餌にもなるという。栄養を与えられたプランクトンは大量に増え、小さな魚・大きな魚を育て、やがては皆さんにタンパク質を提供する魚として、食卓に上がります。

  ブナ林は、すき間の多い土壌をつくるため、たくさんの水と空気を貯めることができるという。貯めた水は、少しずつはきだすのことから、「緑のダム」とも表されるのです。従って、土砂流出を防ぐ効果も大きいわけです。

  ブナの種の約30%が、脂肪分で高カロリーの栄養価ある食べ物だという。これが、森に棲む動物の重要な餌となります。このことからブナ林は「森の母」と呼ばれるという。

  元北海道水産林務部長の梶本孝博の話によれば、「森林の中を歩くと血糖値が下がります。自転車こぎで運動して下げるなど方法は色々ありますが、それよりも森の中を30分歩く方が何倍も血糖値が下がります。これは医学的にはっきり証明されています」。と糖尿病の方にすすめています。森は身体をリラックスさせる効果があります。

  山は一代でつくることはできません。子孫代々森づくりのバトンタッチをしてできあがります。「きじひき高原・百年の森づくり」に協力してブナの木を植えることは、子孫に対する私たちからのお金に代えがたいプレゼントになります。



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