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◎老いの特権・おしゃれ



  おばあちゃんを連れた50代の夫婦と男のお孫さんが居酒屋へ。入り口でおばあちゃんがお孫さんに、「3000円持ってきたが、足りるか」。お孫さんは、「おばあちゃん、今日はお父さんが出すからいいよ、しまいな」。

つづけて、「オレの車、カソリン空っぽなんだ」。おばあちゃんは、「この3000円で足りるか」。お孫さんは、「十分だよ」。おばあちゃんは、「まだ困っていることがないか。貯金通帳に・・・・」。お孫さん、「おばあちゃん、・・・・・」。親に聞こえないような声で。

  お孫さんは所得が少ないのでしょう。おばあちゃんは、辛抱に辛抱して年金の中から僅かな貯金をしているようだ。しかし使い道は、かわいいお孫さんの諸経費負担に消えるのでしょう。

  都会のおとしよりは、80歳であろうと90歳を超えていようと、「おしゃれ」にも投資をしている。田舎都会になれば、そういうものにお金を使うことは、いけないことのような雰囲気があるのかも。岩舩展子さんの「老いの特権・おしゃれ」を読んで、老後の生き方を考えてみませんか。


 
  「老いの特権・おしゃれ」   シニア産業カウンセラー 岩舩展子さん


  おんなは、人のために生きることを、疑問を持たずに生きてきたと思う。親のため、夫のため、子供のために生きることをごく当たり前と思い、その中に喜びも見つけてきた。

自分のために何かをすることに、後ろめたさをもつのではなかろうか?夫の職業費、子供の小遣いはあっても、主婦の小遣いを家計簿に形状する人は少なかったのではなかろうか?自分の小遣い?そんなことしたって、月末に家計が苦しくなれば結局自分の小遣いをつぎ込まなければいけないから、出来ないわ」と言われたことがある。ま、コレにはある種のまやかしがあるが ・・・。と、言うのは、まったく無いのではなくて、必要経費は、家計簿から出しているはずだから。

  「欲しがりません、勝つまでは」を刷り込まれた世代は、何につけても、もったいないが掠(かす)め、モノは捨てられない世代だ。

逆にまだ着られても、気に入らなくなるとポイと捨ててしまうのが孫世代。そんな孫に、少ない年金から小遣いやるくらいなら、自分のためにおしゃれした方がいいと思う。

なんせ、孫世代は1000円、2000円など「あ、どうも」で終わってしまう。しかし、年金生活者の2000円は大きいのではありません?。孫が捨てたジャージーを、もったいないとゴミ箱から拾い出して着るのは、孫世代に言わせれば「ばっかみたい」なのだ。

  若い人は若さで何を着てもさまになる。しわあり、しみありの年寄りはそのままでは薄汚い。加工が必要。毛玉のついたセーターは年寄りには不向き。年寄りこそおしゃれしよう。ブランド品だって、年配者が持つことで映える。「年寄りのおしゃれは贅沢でなく、生活必需品」なのだ。

 (高齢社会をよくする虹の仲間 「虹のたより」 参照)


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