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◎ 「豊かな森と間伐」 森の話 8



  「間伐(かんばつ)」は、成長する過程で過密となる木を伐木し、生育がよくなるように本数を減らすことです。、抜き取る木は、「曲がりのある木」「あばれ木」「ひ弱な木」などを優先させます。最後は、商品価値の高い真っ直ぐで良質な木を目指します。

  スギ・トドマツ・カラマツなどの針葉樹は、間伐をしなければ、ヒョロヒョロの細いもやしのような木になります。しかし、ブナなどの広葉樹はだまっていても自然淘汰されるので、手入れは普通しません。

  針葉樹の間伐をしなければ、林の中に光があたらないことになります。光があたらないで暗い状態になると、下草が生えなくなります。

広葉樹は、とてつもない枯葉を落とし腐植土質を作ります。これが水を大量に貯める役割を果たし、さらに木を成長させる栄養土となります。針葉樹、枯葉の代用品は下草がします。間伐をして光を入れ、下草を育てるんです。

  この腐植土が、降った雨水を貯め、土の浸食を防ぐ役割をし、しいては災害防止の効果につながります。間伐を適正に行うことは、森を生き生きさせ、動植物を増やします。昆虫や鳥の糞も、木にとって大切な養分です。

  平成16年に大風が到来し、山の木がバッタ・バッタとなぎ倒されました。今日まで整理の伐木はされましたが、切られた木は山に捨てられたままになっているケースも見受けます。そういう場所は、野ねずみの絶好の棲みかとなります。また、大雨が降ったときは、流されて二次災害の原因になります。この頃、間伐をしても、そのままほったらかしにしている山が目立ちます。後片付けをしないと、将来「負の財産」となります。

  豊かな森をつくるための間伐、行われていない山が多くなりました。木材の値段が安く、山主が伐木をためらうからでしょう。国土の保全という観点からも国が、間伐材の積極的活用策の環境整備をする必要を感じます。


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