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◎高齢者の運転免許を考える



  先日、夜間の長距離運転をして感じたことがある。長い車列の先頭車がシルバーマーク運転者。制限速度以下の走行と対向車やカーブのたびにブレーキ。後ろについた車の運転者のイライラは想像がつく。

  私の父は満83歳まで運転した。しかし81歳頃から変化が出た。家に到着するとき、かならず10台位の車列を引き連れて来ることが多くなった。制限速度以下で走っているからなのでしょう。睨みつけていくもの、止まって罵声を浴びせるもの、電話で文句を言ってくるもの、家族は悩みます。

  車列の原因の制限速度について父は、「法律で決められた通り走ることのどこが悪い」と言ってガンと聞き入れず、免許返還に2年間の期間を要したことは、今でも忘れられない。

  道内の高齢者運転死亡事故急増の記事が新聞に出た。今年の4月末現在交通事故死は、前年より19人少ない67人。ところが65歳以上の高齢者運転に係るものは、前年の2倍以上の17人と急増しているという。

  全国の2004年の統計では交通事故死7.358人、うち高齢者は4割を占めている。アクセルとブレーキを踏み間違える「運転操作不適」、一時停止を怠ったり・脇見運転の「安全運転怠慢」などが原因だという。

  制度上では免許更新時に、「安全運転に係る特別講習」や「身体の適性検査」を実施しているが、これとて防止の完璧な対策とならないのは明白です。認知症ということで免許取り消しや停止処分を受ける高齢者も急増しているというが、氷山の一角でしょう。

  買い物、通院、レジャー ・・・・ 車に乗れなくなったことを想像するだけでも ・・・・・。個人の身体能力には差があり、年齢だけでは規制は無理だと思う。しかし、「自分だけは大丈夫」と思っている人が大半なのではないだろうか。「注意力の低下」「回復力の低下」「判断力の低下」「集中力の低下」どれもこれも機能低下していることを、自らの身体に問うことが求められることになりそうです。

  2014年には高齢者が25%を占める時代がくる。自らが、自動車運転免許を返上する答えを、家族・医師と相談して決めなければならない時代になると思う。私自身・親の二の舞とならないよう、自動車免許返上を頭で描かなければならないことが近づいたことを感じます。


  「医学的にみる身体機能低下」 筑波メディカルセンター病院・大橋副院長」

  ○脳細胞   成人150億の細胞 25歳を超えると、一日10万個ずつ減少

  ○記憶力   60歳では20歳代の3分の1

  ○視力     暗いところの順応は60歳以降低下

  ○聴力     75歳以上で低下(高音が聞こえずらくなる)

  ○平衡感覚  65歳で20歳代の4分の1


















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