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◎「学校林で教育」 森の話 5



  旧大野町時代の「町民植樹祭」の目的は、地球温暖化防止に一滴のしずくの協力をするために始めた。保水力のない針葉樹の森のづくりを目指すのではなく、保水力を高める枯葉の腐植土質を目指す広葉樹の森づくりです。

  伐採し生産販売を目的とするスギ・カラマツ・トドマツなどの針葉樹を植えるのではなく、地球温暖化防止にも役立つ環境保全を目的とした広葉樹の植栽である。

  この趣旨にそっての「町民植樹祭」参加者は、千人を超えるまでになった。この行事で気になることがある。それは小学生・中学生の参加者が、ほんの一握りの数であることです。森づくりの大切なことを、学校授業を通して教え、実習させることが大事だということを私は感じる。

  大野の学校林の歴史は明治29年に始まる。当時の郡役所の奨励を受け学校林に植樹、大正、昭和の初期もこれが引き継がれ行われた。

  私が市渡小学校在学の時は、村山にカラマツの学校林があった。先生が引率して、弁当を持ち遠足気分で行ったことを憶えている。大野牧場道路から匠の森道路に曲がる地点のカラマツ林が学校林だったが、今はその機能を果たしていない。

  学校林は、戦後の荒廃した森林資源復興と青少年教育奨励のためにと、文部・農林両省が推し進めた。しかし、今は忘れられた存在の学校林になりつつあります。全国に1974年・5,256校・3万haあった学校林は、3,312校・2万ha(2001年データ)にまで減少し、この内活用されているのは僅か25%の学校だけだという。

  森づくりは、地球温暖化防止の二酸化炭素減少など環境に貢献します。また生息する動物や虫、植物、鳥など観察でき、学習の場としても活用できます。

  人間が生活する上で必要不可欠な森の多面的機能を考える時、学校林活動で子どもに森づくりの教育することが、子孫代々の発展のために必要なことだと思います。

  

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