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◎ 老いの特権 (老年期を生きる)



  年をとると、「認知症になったらどうしよう」「友人が死んだらどうしよう」・・・・・子どもさんと離れ離れになってたり、ご主人もお先に失礼をしたり・・・・・・さまざまなことが要因となり一人暮らしとなる・・・・・不安も多くなります。

  身体は自分の自由意志ではどうにもならない。せめて身体の元気なうちは、「気ままに」生きてはどうだろう、と岩舩先生は説く。

  先生は横浜市にある「高齢社会をよくする・虹の仲間」の会員。旧大野町の百年の森づくりの植林にも来町し、社会貢献しています。産業精神保健専門職の記した「老いの特権」を読んで実践し、ストレスをブッ飛ばしてスカッと残りの人生楽しみましょうよ。


  老いの特権    シニア産業カウンセラー 岩舩 展子 さん  (虹のたより4月号から)


  老年期は、とにかくネガティブな印象が強い。身体が機能しにくくなることを、恥ずかしく考えたり、卑屈になったりする。そうだろうか?。

  人生することをして迎えた老年期、よくやってきたよ、と私は思う。今流に言えば<自分にご褒美>というところだろう。―自分にご褒美―なんて発想は私には無い。なんたって、やるべきこと、ちゃんと(曲りなりにも)やってきた。その報酬が今の自由な生活だ。これを私は<老年期の特権>と呼びたい。

  お弁当を作る必要も無い。夫を送り出す必要も無い。寒い朝、陽が少し高くなるまでベットでもぞもぞしていたって、誰にも迷惑をかけない。<自分だけに仕える時間> なんて贅沢な時間、これを享受しないほうはないと思う。

ベットの中で、新聞を読むなんて、子育て中には考えもしなかったけど、今は出来るのだ。誰に許可をもらうこともなく、してもいいのだ。

  「○○をする」「○○をしない」の選択権を手に入れることを「アサーティブ」な生き方という。してもいいし、しなくてもいい。誰かの許可でなく自分の許可。そして、その責任は自分が負う。人のせいにはしない。そういう生き方を、女は、老年期に始めて味わえるのでは無かろうか?。

  新聞から、目を離して、冬枯れの芝生に目をやる。わずかな緑に気づく。春が近いんだなぁ。はる〜は名のみや〜 なんて、ハミングしたくなる。時間がゆったり流れるとき。時間は伸びるし短くもなる(アインシュタイン)の実感できるとき。う〜ん 時は春、朝は7時 なんて 青臭い時代に暗記した詩を口づさむとき。

  朝風呂ならぬ朝シャワーもいい。冬にシャワー?という方、お試しあれ。身体がぽかぽかして、血行もよくなる。仕事のある日私は、まずシャワーを浴び、冬でも半袖のセーターに着替える、この上に羽織るだけである。朝風呂を経験しておくと、老人施設に入った時に、カルチャーショックを受けずにすむかもしれない。入浴は昼間だから。

  人は必ず死ぬ。死亡率100%。それまでの期間、気ままに生きられるのは、まさに老年期だからこその特権である。



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