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◎生活保護 (姑息なことをすれば姑息な結果が待っている)


  
  最近、生活保護者認定の甘さが話題となることが多い。国の予算の大幅な伸びが、心配を増幅させている。国は、「甘い認定をしているのでは」という疑問を地方自治体に投げかけている。

  現行制度では、町村の生活保護認定は道庁で行うことになっており、その認定調査のケースワーカーは道職員であった。しかし、市となれば、その事務権限は全て市に移ることになる。

  北斗市は、自らの責任において、不公平・不正が生じないよう認定することになる。

  志ネットワーク代表の上甲晃・先生が、この生活保護についての疑問を投げかけている。一読して、生活保護について考えてみましょう。


  「母子家庭」   志ネットワーク代表  上甲 晃 さん デイリーメッセージから


  「この学校で、授業料の減免をされている生徒がどれくらいいると思いますか」。廊下を歩きながら、芦間高等学校の校長の中尾直史さんが、私に質問する。私は、一瞬、「かなりいるでしょうな」としか答えられなかった。「25パーセント。25パーセントですよ」と言う。

  大阪府立芦間高等学校の学校協議会の終了後、中尾校長は、いささか腹に据えかねるような勢いで、授業料の減免措置のことを話しかけてきた。

「学校によっては、60パーセントを超えているところもあります」とのこと。これは、義務教育のことではない。今や97パーセントと、義務教育並みに進学する人がいる高等学校において、授業料を払えない生徒が増えているのだ。自治体の財政が苦しくなるのも当然だ。

  私達の話に、学校協議会の委員である一人の女性が加わった。病院に勤務している人だ。「このごろは、母子健康保険を使う人がすごく多い。おかしいと思うのは、母子健康保険を使っていながら、子供を連れてきているのは明らかに父親なのです。偽装離婚がすごく増えているそうです」と、自らの職場で体験したことを教えてくれた。

  偽装離婚。今や、偽装は、マンションの建設だけではないようだ。聞くところによると、生活保護を受けようと思うと、厳しい審査がある。それに対して、母子家庭は審査が甘い。だから、夫婦が離婚したことにして、母子家庭として様々な恩恵を受けようとする人達がすごく多いのだ。

 娘に聞いたところでは、保育所も、母子家庭が優先的に入れるそうである。そのために、偽装離婚して、母子家庭を装う人達も少なからずいるらしい。

「高邁なる精神を取り戻そう」と叫び続けている私からしたら、頭から冷たい水をかけられたような衝撃である。世の中、自分の得のためなら、何でもあり、「精神、まさに地に落ちたり」である。

  今、日本では生活保護世帯が急増している。一方で、贅沢の限りを尽くす人がいれば、一方で、生活保護家庭を装う人達もいる。これでは、本当に生活保護を必要とする人達や、母子家庭の人達まで、疑いの目で見られかねない。

  ただ、病院に勤務する女性の一言は、ある意味では、救いでもあった。「そんなふうにして育った子供は、やはり、それだけの子にしか育ちません。ろくでもない子供に育っていきます」。マンションであれ、夫婦であれ、偽装がまかり通るはずがない。あるいは、一見、まかり通ったように思うこともあるかも知れない。しかし、長い人生、結局どこかでその付けが回ってくるのだ。姑息なことをすれば、姑息な結果が待っている。


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