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◎ 北海道新幹線 新函館駅(仮称)への期待



  夢の新幹線、長い要望活動が結実し、着工。今までは、中央に対し地域一丸となって要望をしてきました。結果が出たことにより、球は返ってきました。今度は、道南の地域に住む者が一致結束して北海道新幹線に協力する番です。このための課題は少なくありません。道南に住むものが北海道庁・北海道開発局等関係機関と力を合わせ、成果を上げることに邁進することが必要です。

  「新函館駅(仮称)への期待」

  新函館駅は、道南発展のための起爆剤効果が期待できます。併せて、札幌延伸へハズミをつける期待も背負っている。そういう中、駅舎・駅前開発をどう進めるのか、課題は山積。新駅が設置されるひとつの町で、財源不足の中・期待に添える整備をすることは簡単ではない。道南に住む人々が、一致団結して知恵を出し合うことが、一番大切なことだと思っています。そこで私は、次のことを渡島支庁長にお願いをしてきました。

@ 新函館駅を、「道南発展の拠点駅」となるようにしてほしい。
A 札幌延伸を確実にさせるために、新幹線効果の上がる「模範駅」となるようにしてほしい。
B 渡島支庁が中心軸となり、在来線問題を含めた総合調整をする体制をつくってほしい。

  結果。平成17年7月8日・道庁に「北海道新幹線・開業効果拡大活用検討会議」が発足しました。続いて、渡島支庁に「北海道新幹線・開業を生かした地域づくり懇談会」がつくられ始動しました。この二つが、一日も早く地域の期待に応える働きをすることを願うものです。
  

  「新函館駅(仮称)のアクセス」

  先進地を視察して感じることは、先を見据えた機能的なアクセスをしっかり計画することです。新函館駅を繁栄させるには、渡島・檜山管内の市町・函館空港・函館駅への効率的・機能的なアクセスとなる計画が、必要不可欠です。

   @ 現函館駅へのアクセス

  九州新幹線・鹿児島中央駅から新幹線「つばめ」に乗ると、新八代駅で在来線に乗り換えることになる。この駅に着くと、同じホームで特急「つばめ」が待っている。この方式が、乗客にとって一番ベターに思えます。

   A 道路網の整備

  本州の新幹線駅を視察して思うことは、自動車の利活用が多いことです。このことから、新駅からの道路網整備は、良い結果を出せるよう、地域全体が一致団結して知恵を出し合い、計画を立てることが大事なことではないでしょうか。


  函館圏の函館市・上磯町・大野町・七飯町は、函館新道から空港へ通じる新外環状線道路を重要路線と位置づけ、期成会をつくり要望をしています。この期成会を解散し、新函館駅からの道路網を含めた新たな期成会又は協議会をつくることで合意がされました。参加する町も増える予定であり、喜ばしい方向に動き出しました。

この期成会が、道南発展のための道路整備計画を樹て、国・道の支援を受けるべく活動を早く実行することが急務です。

  更に、檜山管内の町と渡島管内の上磯町・大野町で、国道227号線(上磯町〜厚沢部町)整備促進期成会を発足させました。この目的は、中山峠に新トンネルなどをつくり、檜山管内の町と新函館駅との時間短縮をさせ、新幹線効果を高めようというものです。

  北海道新幹線は、道南地域にとっては久しぶりの大型プロジェクト事業です。目の前に現れた、千載一遇のチャンスを、地域が一致団結し、子孫繁栄のためになるよう知恵を出し合いましょう。



  「新函館駅の夢」  北海道新聞・「今日の話題」掲載記事  
                         函館支社(当時) 堀野 収 (現・東京政経部長)


  JR函館線の渡島大野駅は、1日に上下21本普通列車が止まるだけの小さな無人駅だ。ホームに立つと水田の雪景色が広がる。ここ渡島管内大野町は、300年の稲作の歴史を誇る「北海道水田発祥の地」なのだ。

  10年後この駅が北海道新幹線の当面の終点、新函館駅に生まれ変わる。開業後は毎日2万4千人が駅を利用すると予測される。田んぼの風景は一変するだろう。

「でも、背の高いビルが林立する駅前になるとは思っていません」と吉田幸二町長は控えめだ。本州からの乗客は、真っすぐ札幌に向かうのではないか。道南観光が目当てなら、函館や大沼公園を目指すだろう。新函館駅は空港ターミナルのように、通過のための施設で終わるかもしれない。

  大野町が描く駅前整備計画は手堅い。第一段階で開発するのは約50ヘクタール。駅前商業地区は1割ほどで、駐車場は逆にたっぷり取る。「背伸びせず、市街化区域と水田や森が併存する農林業都市をめざします」(吉田町長)

  地に足がついた計画だが、物足りなさも感じる。30年来の悲願実現なのだから、新幹線を起爆剤にした地域発展の「夢」を、もっと語ってもいいのではないか。

  人口が減り「先発後進」と揶揄(やゆ)される道南にとって、新幹線開業は千天の慈雨。道南発展の青写真を描く絶好の機会だ。

  大野町だけに夢を求めても無理がある。大野町と来年合併する渡島管内上磯町、また函館市などとの共同作業が必要だ。文殊の知恵を出せるか、結束力が試される。開業まであと10年。残された時間は多くない。
 

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