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◎人間の五感と森林・木の話 連載6 農学博士・梶本孝博さん


  「人間の五感」のつづき
 

  植物がなぜ緑色なのか、ちょっとお話したいと思います。我々の目は植物を見ると緑色に見えます。なぜ我々の目は色を認識することができるのか。光にはもともと色がありません。虹は七色の光があります。虹は光が蒸気にあたって反射しているからです。

光の中には色々な色がかくれています。光は波の一種であり長いのと短いのがあり、波の長いのが赤外線で、波の短いのが紫外線です。エックス線は紫外線より波長の短い光です。我々の見える光の波長というのは紫外線と赤外線の間にある波長で、短い方から紫、藍、青、緑、黄、橙、赤とこうなっています。

このほかに赤外線とか紫外線エックス線がありますが、これは人間の目には見えない。しかし、蝶々には紫外線を見ることができます。人間の目というのは一部の波長しか見えない。その人間の目がもっとも強く感じることのできる色がグリーン、緑色であります

人間が猿の時代から延々と進化してきて、自分たちの周りにある植物に頼って植物の中で生きてきた。そのような進化の過程を持つが故に、緑色をしっかり見る。すぐ緑色が解る。走っていってその緑のものを食べる。そのような目をもたないと人類は生きてこれなかった。猿から発達してこれなかったのであります。

  緑色の補色関係、最も目立たせる色は何か。赤、緑の補色は赤です。緑色の中に赤があると非常に目立つ。なぜ緑の中に赤があると目立つのか。赤い実があるからです。人間はそのような目を持っています。緑の中に赤い実がある。その赤いものをみたら慌てていって実を取って食べる。そういうことができるように人間の目がなっています。   次につづく


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