タイトル 2000年5月1日発行
No.67 第63号
しらかば薬局

発行:しらかば通信編集委員会

遅ればせながら北海道にも桜が咲き、春を実感できる頃になりました。
今回は、良く聞くけれども、内容までは余り知られていない
「甲状腺の病気」について勤医協札幌北区病院内科の、
真尾(ましお)泰生先生に書いていただきました。

 甲状腺ホルモンと甲状腺の病気

   甲状腺の病気は大変多くみられます。ある住民検診では、40才以上の17%に何らかの甲状腺疾患があったと報告されています。しかし甲状腺の病気は、一般にはあまり馴染みが少ないようです。
  「甲状腺」は、前頚部にある臓器で甲状腺ホルモンを産生・分泌します。甲状腺ホルモンは、新陳代謝・活動を高め、成長や発育を促進する、重要な働きを持っています。これが血液にのって運ばれ、全身の臓器・細胞に働きます。このホルモンが過不足なくあることは、私たちの生命と活動を維持する上で必須であり、「元気な活動を保障するホルモン」と言えます。




 甲状腺の病気

甲状腺の病気には、沢山の種類があり、1)甲状腺腫の形(腫れかた)(びまん性=もとの形を保ち全体にはれる、結節性=しこり)、2)甲状腺機能(正常・低下・亢進の何れか)の2面により分類します。たとえば、びまん性で機能亢進ならバセドウ病を疑う、など。 
甲状腺疾患の診断は、1)甲状腺の触診、2)甲状腺機能異常による症状所見の有無、3)検査(血液、超音波など)の順で行います。癌を含め腫瘍や多くの橋本病では、機能は正常で自覚症状はなく、甲状腺の触診が何よりも大切です。ちなみに乳癌検診では甲状腺触診をするので、ここでの発見も多くなっています。
    今回はバセドウ病・橋本病を中心にとりあげます。これらは女性に多く(男性の10〜20倍)、子供から高齢者まで広く見られますが、半数以上は20〜40才代で、分娩後の発症もよくあります。


               
[しらかば通信] [甲状腺機能亢進症] [甲状腺機能低下症]