タイトル 1999年12月1日発行
No.62 第58号
しらかば薬局

発行:しらかば通信編集委員会

1999年もあとわずかとなり
2000年へのカウントダウンがはじまっています。
一方ではコンピューター2000年問題などで
大忙しの方も多いと思います。
今回は、読者の方からの質問のうち2つ、
夜尿(おねしょ)についてと、 水分補給について書いています。
夜尿症については稜北病院看護婦の
市戸ゆたかさんに書いていただきました。

夜尿(おねしょ)は必ず治ります。

  夜尿とは、夜間睡眠中に無意識のうちに排尿をする状態をいいます。
いわゆる、おねしょです。排尿をコントロールする能力は、だんだんと
発達していくものですが、個人差がつよいのです。
  普通は、1歳を過ぎると、膀胱に尿がたまった感じを自覚して
伝えることができますが、まだ我慢することが出来ません。
2〜3歳になると、少しは我慢できるようになりますが、
遊びに夢中になると間に合わなくなったりします。4歳を過ぎて、
やっと大人と同じように、排尿をコントロールできるようになります。
  お母さんたちが「おねしょ」の心配をするのは、5〜6歳以降ではないでしょうか?
しかしどんな子でも、大きくなったら「おねしょ」はなくなります。
人間の体は、抗利尿ホルモンという物質が働いて、腎臓で作られる
おしっこを濃縮してくれます。このホルモンは、本来、日中に少なく、
夜にたくさん分泌されます。このホルモン分泌やリズムの成熟に相当個人差が
あることが知られています。本人だってしたくてしているわけではないのです。
  したがって、おねしょの三原則「怒らない、起こさない、焦らない」是非、
実行してみませんか?焦る気持ちは、非常に解ります。しかし、出来るだけ
「おねしょ」へのこだわりを捨て、他のところでたっぷりと注目してあげてほしいと思います。 きっと、本人も自信がつき自立に向かうことが出来ると思います。
 お泊まり会・修学旅行などがあって、どうしても心配な時は、
抗利尿ホルモンの補充療法もあります。一度、小児科医に相談してみてはいかがでしょうか。




 効果的な水分補給について

夏場は少しの運動でもすぐに汗が出ます。発汗とは、汗を体の表面で蒸発させ、
体温の上昇を抑える作用があります。それとは別に、体内の水分が失われるわけですので、 脱水症状などの危険が伴います。ご質問の内容とは少し異なるかもしれませんが、ここでは、運動中の効果的な水分補給について書いてみます。


効果的な水分補給の仕方
 
人間の体の約三分の二は水でできていて、それは体にとってとても重要なものです。水分が体重の2%(体重60sの人で1.2L)減少すると、体の機能が低下し始め、10%減少で病的な症状がでて、15%減少で生命の危険さえ伴うとされています。ちなみに、運動に伴う水分消失量は、ジョギング60分で1〜1.5L、フルマラソンで3〜4Lとされています。発汗により血液中の水分が失われ、その塩分濃度が濃くなったとき、いわゆる「のどが渇く」状態になります。しかしこの時点ではすでに1L前後の水分が失われており、のどの渇きという自覚症状が現れた後の水分補給では遅いとされています。水分補給のポイントは・早め早め(10〜15分おき)に少量ずつ(100〜200ml)回数を多く補給することです。


どんな飲み物が水分補給に適しているか
 
では、どのような飲み物が水分補給に適しているのでしょうか?人は汗をかくと、同時にミネラルも失われます。発汗によって失われた水分を真水のみで補給すると、血液の濃度が失われたミネラルの分薄くなり、体は血液の濃度を正常に戻そうとし、尿として水を出そうとします。これでは水分補給の意味がなくなります。発汗の他に運動においては糖質やビタミンも、エネルギー源などとして失われます。これら(水、ミネラル、糖質、ビタミン)をバランスよく含んだ飲み物としてスポーツドリンクと呼ばれる類のものがあります。ただしスポーツドリンクでは、糖質の割合がやや多いという報告もあります。まして運動以外での発汗(夏場の日常生活、サウナなど)では、糖質の補給はあまり必要ではないので、水とミネラル中心で糖質の含まないミネラルウオーターと呼ばれる類のものとあわせて補給するのがよいかもしれません。ちなみに糖質の多すぎるものや炭酸飲料は、のどの渇きを増してしまうので、水分補給には適した飲み物とはいえないでしょう。

                  
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