中耳炎にはいくつかの種類があります。
代表的なものについて簡単に説明します。
- 急性中耳炎 ― 乳幼児から小児に多くおこる病気です。
鼻かぜや咽頭炎、副鼻腔炎をおこしているときにかかりやすく、細菌が耳管から中耳へ入って感染することがほとんどです。
耳の痛みが主症状です。聞こえも少し悪くなり、放置しておくと鼓膜がやぶれて耳だれがでてきます。多くの場合38℃前後の発熱も伴います。
- 滲出性中耳炎 ― 鼓膜の奥の中耳腔に液体がたまって聞こえが悪くなる病気です。
この病気は子供やお年寄りに多く、最近増加している病気です。
急性中耳炎と違って熱がでたり、耳が痛くなったりしませんので、子供では気づくのが遅れることがあります。
子供で聞きおとしが多い、呼んでも返事をしないことが多い、テレビの音を大きくするなどのときには注意が必要です。
- 慢性中耳炎 ― 急性中耳炎を繰り返しおこしたり、適切な治療を受けないで放置していると、慢性中耳炎となって、鼓膜に穴(穿孔)があいたままとなり、聞こえも悪くなります。
痛みはありませんが、耳だれが絶えずみられたり、一時おさまることがあっても、風邪をひいたりすると、また耳だれが出てきます。
難聴の程度は鼓膜の穿孔の大きさ、その奥の音を伝える耳小骨の状態によってさまざまです。
- 真珠腫性中耳炎 ― 慢性中耳炎の一種で、中耳腔のなかに骨を破壊する真珠腫というものができる病気です。
早期の真珠腫は、感染をおこすと悪臭のある耳だれがみられますが、そのほかは無症状であることも多く、痛みもありません。
真珠腫はがんのような悪性腫瘍ではありませんが、放置すると徐々に大きくなり、周囲の骨を壊します。
その結果、難聴、耳鳴り、めまい、顔面神経麻痺をおこし、更に髄膜炎や脳膿瘍をおこすようになり危険な病気です。
このため手術が必要になることもあります。
中耳炎からのめまいには大きく分けて次の3つがあります。
- 限局性内耳炎 ― 真珠腫が内耳の骨を壊してめまいがおこるものです。
- びまん性内耳炎 ― 中耳炎をおこした細菌やウィルスが内耳にまで及んで難聴、耳鳴り、めまいをおこします。
この場合は急激に聞こえが悪くなり、激しい回転性めまいがおこります。
- 慢性中耳炎による内耳障害 ― 耳だれがつづいていると、内耳の働きが弱くなりめまいがします。
めまいは軽いものですが、時に回転性めまいを繰り返すこともあります。
聞こえも徐々に悪くなってきます。
- めまいの程度はさまざま
- 耳鳴り、難聴はめまいと一緒に悪くなったり、良くなったりしない。
(急性内耳炎のときは急激に悪化)
- 髄膜炎から内耳炎をおこすこともあります。
この場合は両側におこり、聞こえも極端に悪くなるくなるので注意が必要です。
- おたふく風邪やはしかなどのウィルス感染で内耳炎をおこすこともあります。この場合は中耳炎を一緒におこすとは限りません。
- 急性でも慢性でも中耳炎はいろいろな症状をひき起こします。