脳卒中と呼ばれる病気の代表的なものです。
脳卒中は、以前は、外傷や炎症を除き、突然に意識消失と重大な神経症状(運動麻痺や知覚障害など)をおこす、すべての脳疾患を意味していました。卒中とは卒(にわかに)中(あたる)という語源よりきています。中風とか中気ともいわれていました。現在では本来の意味を離れて、ほとんどが脳血管障害の意味で使われています。
めまいはこれらの病気の主症状となることは少なく、むしろ後遺症としてのめまいが重要です。

脳動脈の内腔が細くなったり、つまったりして、脳に酸素や栄養がいかなくなり、神経細胞が死んでしまうために起こる病気です。
症状は侵された血管の場所と梗塞の大きさによって異なりますが、意識がなくなったり、口がもつれたり、片側の手足が麻痺したり、しびれたり、目の焦点があわなくなったりなどさまざまです。
椎骨脳底動脈系の梗塞では、回転性めまいふらつきがでてきます。
脳梗塞の一歩手前の形として手足の力が抜けたり、しびれたりといった症状が一時的に起こって、しばらくして良くなるという経過をとるものがあります。これは一過性脳虚血発作(TIA)とよばれ、大きな脳梗塞の前触れである場合があります。
「めまい」をおこすことの多い椎骨脳底動脈循環不全は椎骨脳底動脈系のTIAです。

脳の血管が破れて、脳の内部に出血することによっておこります。出血した血液は血腫と呼ばれる血の塊となり、しばらくすると、その周辺に浮腫というむくみがでてきます。脳は頭蓋骨という硬い容器に入っているので、血腫や浮腫ができると、その分だけ頭蓋内の圧力(脳圧)が高くなり、脳が圧迫されることになります。このために、脳へ血液がいきにくくなり脳細胞の障害がおこってきます。

症状は出血した脳の場所や血腫の大きさによって異なります。なにも症状がなかったり、頭痛だけの場合から、半身不随になったり、意識がなくなって命にかかわるものまで様々です。
症状は経過によって軽減する場合もありますが、残念ながら一度障害された脳の神経細胞は生き返らないために、症状の多くは残ってしまいます。リハビリが必要になります。
「めまい」は大脳の出血ではほとんど起こらず、もう少し下の橋、延髄、小脳といわれる部位の出血で出現することがあります。

脳は、直接脳をおおう軟膜と、頭蓋骨のすぐ内側の硬膜、それらの間のクモ膜という三つの膜で保護されています。クモ膜と軟膜の間には、わずかなすき間があります。そこには、脳脊髄液と網の目状に走行する数多くの血管があります。この血管が破裂して出血したのがクモ膜下出血です。
原因として一番多いのが脳動脈瘤の破裂、次に多いのが脳動静脈奇形です。

激しい頭痛が何の前ぶれもなく突然おこり、同時に吐き気も始まります。頭痛は後頭部におこることが多く、何時間もつづいた後、頸部の筋肉がこわばってきます(頸部硬直)。
意識の程度はいろいろで、意識障害が強いほど予後は悪いようです。
ほかの脳卒中に比べて、運動麻痺や感覚障害はあまり多くありません。