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普段あまり関わることの少ない家紋ではありますが、きものをお召しになる場合、特に黒留袖、色留袖、喪服・色無地など紋付きものの着物には必要です。現在、紋の図柄の種類は300から400種類くらいあります。数にして7、000から8、000紋に達します。できれば自分の家の家紋を確認しておきたいものです。ここではきものと家紋との関わり合いを中心に、家紋(別名紋所とも言います)の説明をさせていただきます。最近は先祖伝来の家紋に固執することなく、新たな図案を考案したり、気に入った紋をつけたりしております。
家紋の成り立ち紋様は、中世のころ、諸文物にともなって大陸から輸入されたもので、舶来物を尊ぶ貴族たちが衣類や調度品、自家用牛車に競って採用しました。こうして選ばれた特定の紋様はやがて貴族の<家紋>として定着していきました。
戦国期におこった武家紋は鎌倉初期に、戦闘の際、敵味方を識別する印として考案されたのがはじめとされております。広い戦場で遠目のきく単純明快な形が旗、武具などに使われ、これらはのちに複雑な形に変化し、家紋へ移行していきました。今、わたしたちが使っている家紋は、この武家紋に端を発しています
モチーフ征服者の力を表徴する猛獣をモチーフした西洋の紋章にくらべて、日本の紋章は雪月花が主で、動物も雀や鳩といった可憐な主人公たちです。 この東西の著しい相違は、肉食と菜食という食生活の違い、風土の違いが大きな原因と思われます。
日本の家紋のモチーフの総数は三百余種、その内植物七十三種、器財九十余種、その外となり、これらのバリェーションは五千点あまりにおよびます。
とくに桐、藤、梅、桔梗、柏紋などは、それぞれ百点近いバリェーションを持ち、多くの人々に愛される図柄として、今に残っています。
母系紋と比翼紋現在はすたれましたが、戦前の関西、とくに広島付近では、男紋に対して女紋がありました。娘が婚家に実家の紋を持参し、そこで生まれた娘が他家に嫁ぐときには、母方の紋を持っていくとゆくという習慣があったのです。
婚家先の紋(男紋)を定紋(じょうもん)といい、実家から持参した紋(女紋)を替紋(かえもん)といって、定紋は正式、替紋は略式に用いました。
また、相愛の男女が好きな紋を持ち寄り構成したものを比翼紋と言います。江戸時代、若者たちは対の小袖に比翼紋を染めてデートしたといわれています。
家紋ときものちょと専門的な家紋のお話
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黒留袖、喪服など |
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色無地、江戸小紋など |
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染め紋と縫い紋について
染 め 紋(正式)
入れ紋・・・石持ち(こくもち)
(白く染め抜いている紋場)に指定された紋を書く。[黒留袖・喪服・紋付き羽織など。]
紋抜き上絵紋・・・紋場だけを色抜きし、改めて指定された紋を書く。
[紋を付けずに染め上がっている生地に紋を付ける場合。あるいは紋を変更する場合に書きます。]
切り付け紋(貼り紋)・・・別の白生地に紋を書き、貼り付けるか、糸でまつりつける。[紋の直しや紋の変更の際に生地が弱ってたり、きものの染め直しの際,前の色がきれいに抜けなかったりした場合。また、織りの着物に染め紋を受ける場合などにつけます。
縫 い 紋(略式)
須賀(すが)縫い・・・・布目にそって糸を渡します。
相良(さがら)縫い・・・さがら刺繍で縫います。イボイボがある縫い方。
芥子(けし)縫い・・・・・芥子粒を散らしたように縫います。
家紋はいくつ、どこにつけるの 五つ紋 黒留袖などにつける家紋は染め抜きの日向五つ紋です。背縫いの中央に1つ、両外袖と両胸元にそれぞれ一つずつ、合計5つです。これがもっとも格式の高い女性の正式礼装になります。これは喪服の場合も同じです。
三つ紋 色留袖の場合、背縫いの中央に1つ、左右の外袖に1つずつ、計3つ付けます。これはやや略式で、比較的若い人、あるいは2枚目につくる裾模様に適してます
一つ紋 三つ紋よりも略式になります。このごろは、振袖や訪問着に紋を入れることは少なくなりましたが、裾模様風の訪問着でしたら、背縫いの部分に1つ紋を入れれば、略礼装になります。


家紋の種類 家紋には植物、動物、建造物、器物など生活の中から様々なモチーフを 題材にしております。家紋の一部を紹介しますので、参考にしてみてください。
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天地と気象を図案化したもので、日・月・星・山・浪・雲・雪・露などを扱ったものです。 |
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紋章のなかでもっとも多いのが植物を扱ったものです。それらの花弁・葉・実・立木などがじょうずに図案化されています。その数は100種ほどあります。 |
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植物紋に比べると動物紋は数が少ないですが、哺乳類・軟体類をはじめ、龍や唐獅子・鳳凰などの想像上の動物まで含まれています。その中でも鷹・鶴・雁(かり)・蝶がたいはんを占めています。 |
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鳥居・五輪塔・庵(いおり)など一定の場所に固定した人為的な築造物をデザイン化した紋章です。この中には垣や水路の目印に立てた澪つくし・河流の土手崩れを防ぐ石づめの蛇籠(じゃかご)などもあります。 |
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生活してゆく上に必要な器物を図案化し、家紋にしたものですが、その数はかなりあります。家具を始め、農・漁・工・織具・神仏具・武具・楽器・玩具・文房具・服飾具・通貨・馬具などの紋があります。 |
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直線と曲線で幾何学的にデザインされた紋章が多く、直線的なものとして、鱗・角・亀甲・引両(ひきりょう)・菱・目結(めゆい)など。また曲線的なものには、巴・七宝・蛇の目・唐花・輪などがあります。 |
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文字は漢字が大部分ですが、その文字は吉祥的な意味を持っています。そのパターンはゴシック型の角字形が多いです。 |
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